人手不足の為、潰れそうなラブホテルオーナーからのご相談

こんにちは!
ラブホテル・レジャーホテル経営の専門コンサルタント(株)スパイラルの平田です。
今日は、ラブホテルでは良く起きる「人手不足」についてお話します。
一見当たり前に見える「募集や雇用」も使い方を誤ると問題が起きるので要注意なのです。
では、始まり、始まり~

とある、地方都市の郊外に位置する20室のラブホテルの経営者から、
「人手不足で掃除も出来ず、お客を取り逃がしてばかりで売り上がらず、このままだと潰れてしまう。」との相談です。
ホテルに伺って、本人からお話を伺うと「もう何年も前から人手不足が続いていて、募集してもすぐに辞めるし、
最近では週末でも最低人数すら揃わない
ので掃除も追いつかないで、お客を入れられ無いもんだから、このままではお客が離れて潰れそうだし、自分ももう休みなしの作業で疲れ果てた。」とか細い声で訴えられました。

これを聞いて「募集の仕方に問題があるんじゃないか?時給は幾らなんだろう?」と疑問が沸きましたので「募集原稿をお見せ願えますか?」とお願いして確認してみると・・・
広告の大きさは小さいのですが、時給はこの地域としては普通ですし、応募条件や手当などにも変な表現は見当たりません。

そこで「これは普通ですよねぇ。これで応募が無いのですか?」と聞くと「いや、全然来ない訳じゃないですが、勤務条件って言うか、働ける日とか時間帯が合わないし、ようやく合う人が居て採用しても、すぐに辞めちゃうので。」とのお答えです。

それなら、勤務環境に問題があるのかもしれないと考えた平田は、館内の従業員用休憩室やロッカールーム、リネン室、在庫置き場、ゴミ置き場、従業員用駐車場などを見て回りましたが、これといった原因らしい環境的な問題点は見つかりません。

ここまでを整理すると、『募集要項にも勤務環境にも問題は無く、応募もそれなりにあるけど、欲しい人材との合致は少なく、合致した場合でも勤務は長続きしないで辞めてしまう』
と言う事になります。
過去にこうゆう事例は無い訳では無く『ホテルが山の中にあって、通勤に山道を30分も走るのが大変で辞める人が多い』事は有りましたが、ここは近くに国道も有り交通の便に問題は有りません。何か他に問題がある筈です。

そこで今度は視点を変えて、《今まで勤めて来た人の事》を伺う事にして「でも、今まで長続きしている従業員の方々って居るんでしょう?」と聞きました。
すると「前には、たくさん居てくれて、それで上手くやってたんですが、みんな段々年を取って来て、
『もうシンドイから』
って辞めていったんです。それから上手く補充が出来なくて困ってるんですよ。」との回答です。

それを聞いて「うん?シンドイから辞める?社長は『年を取って』というけど、幾つぐらいなんだろう?」と疑問が湧き「その辞められた方々って、だいたい何歳ぐらいで辞めたんですか?」と聞きましたところ「うーん。バラバラだから。まぁ高くて60歳位かなぁ。」と言うのです。
どうでしょう?ラブホテル業界のルームさんって60歳ぐらいの方って沢山居ますよね。
でも、このホテルには誰も居ないのです。
いまこのラブホテルで働いている方々は、皆55歳以下ですし、若い方は30代です。

さて、こうなると問題は『何がシンドイから辞めたのか?』です。
そこで今度は再び視点を変えて《今の勤務状況》を調べる事にしました。
「社長、シフト表を見せてください。」とお願いして、見せて頂くと!!!!

「あぁ―!何だ、これは!」
なんと、この数十年は見た事もないほど、見事にシンプルなシフト表でした。
※シフト表と言うよりは、出番表かな?

そこにあったのは、どれも超長時間勤務のシフトで、中でもフロントは、数十年前まであった〔隔々勤〕と呼ばれ、三日に一回の24時間連続勤務でしたし、ルームの勤務も原則的に〔昼夜二交代制〕で各12時間勤務の交代制を示す代物でした。

これは過酷な勤務体制です。
フロント勤務の誰かが休んだ時は、社長が代わって勤務していたそうです。

何十年前なら、これでも働く人は沢山居たのですが、今は時代が違います。
これでは社長が「全然来ない訳じゃないですが、勤務条件って言うか、働ける日とか時間帯が合わない」って言っていたのも頷けます。

今時、こんな勤務体制では、勤める人は少ないはずですし、年齢を重ねた人が「もう、シンドイから」と辞めるのも当たり前です。
さっきの小さな募集広告には、勤務条件などが掛かれておらず、時給や連絡先、職種などが書いてある程度でした。
※現在では、募集広告への記載事項に法的な規定が有ります。

どうやら、この社長の頭の中では、数十年前からの雇用需給関係や働き方改革などで起きた変化がインプットされてなかったようです。

そこで、平田から社長に「今は、こんな方法で働く人は居ないから、フロントは長くても8時間以下の労働時間に、ルームも同じように長くても8時間以下出来れば6時間程度の労働時間として、人数を増やしてシフトしても人件費はさして変わらない事」と、それ(従業員数の増加)に備えて、ロッカーの整備などの受け入れ態勢も整えておく事、募集広告には勤務時間帯などを明記する事を指導しました。

でも、この事は、本来は社労士などが注意指導するべきですよね。
ですが、この社長は社労士を雇っていなかったので、「出来たら労務士を雇う様にして下さい」と指導を加えました。

その後は、〔従業員募集要綱〕や〔シフト構築と運用〕、〔清掃指導の一部〕などを弊社に委託され、順調に従業員数を増やし(やはり人件費に大きな変動は無く返って売上対比が下がった)、週末の機会損失などを撲滅させて、順調に売上と利益率を伸ばしていきました。
株式会社スパイラル 平田 壯吉 代表取締役

平田 壯吉

スパイラルは、運営請負や人員派遣を行わず、ラブホテル経営相談一筋に、多数の繁盛ホテルを誕生させて参りました。
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