コロナ禍で売り上げが激減してパニ食ったラブホテル経営者からのご相談
こんにちは!
ラブホテル・レジャーホテル経営の専門コンサルタント(株)スパイラルの平田です。
今日は、ラブホテルも例外ではいられなかった「コロナ禍」についてお話します。
宿泊業界にも最悪だった「コロナ禍」も見方をちゃんとしてないと問題が起きるので要注意なのです。
では、始まり、始まり~
とある、関西の観光周辺に位置するラブホテルの社長様から、
「コロナの流緊急事態宣言が発出された途端に、
お客様が激減した。」
との相談です。
直ぐにホテルに伺って、パニ食っている社長から詳しいお話を伺うと、
「コロナウィルスとやらの流行が始まってまだ2ケ月なのに、お客様が激減してしまった。」
「このままでは倒産してしまう。
直ぐに効果の出る集客改善対策は無いだろうか?」
との緊急なご相談でした。
平田は、ラブホテルと言う事業は、不況にも対応可能な事業だと思っていましたが、このコロナの様なパンデミックの影響はすごいものでしたから、この社長の様に慌てふためいた方も多かったと思います。
でも、ここは一歩引いて、慌てず落ち着いて考えてみる事が肝心です。
なので、平田は顔色が変わってしまった社長に、幾つかの質問をしました。
平田「来客が激減したと言われましたが、具体的にはどの位減りましたか?」
社長「もう、ばったりダメで、半分だね。ガラガラですよ。」
平田「だと言う事は、リネン代金とかアメニティ等の消耗品代金、ガス水道の光熱費なんかも半減したでしょう?」
社長「それは同じだね。だから金が苦しいんだよ。」
平田「そんなはずは有りませんよ。よく調べてますか?」
社長「リネン代金とか、消耗品も光熱費も、締め日が有るから2カ月以上も前の料金を
払ってるから、全然変わらないんだよ。」
平田「ですよね。でも、そうすると今月からは、支払い金額が半減するのでは有りませんか?」
社長「あー、まぁ。そうですねぇ。あーそうかぁ。」
平田「そこまで暇になったら、スタッフのシフトも変わったんでしょう?」
社長「そうねぇ。だってやる事が無くなったからねぇ。」
平田「募集広告は、続けているんですか?」
社長「あー、先月から止めた。」
平田「でしょ!人件費も募集費も、今月はだいぶ減るんじゃないですか?」
社長「うん、募集費は今月から来ないねぇ。」
平田「辞めた人は居ないんですか?」
社長「居るよ。シフトが変わったら『それじゃ困るから他に行く』って言われてね。」
平田「と言う事は、社会保険とか雇用保険の負担もその分減りましたね。」
社長「まぁ、そうなるねぇ。」
平田「ちょっと整理しますが、そうすると、これからリネン代金も消耗品費も光熱費も半減するとか、募集費もなくなり、人件費が下がり、社会保険とか雇用保険の負担も減るって事を、今までご理解頂いてないのですか?」
社長「あぁまぁ、それよりお客が来ないのが大変で・・・」
平田「それは分かります。
分かりますが『魚が居ない池で釣りをしても無駄』です。
この社長は、目の前の半減した集客の惨状に気を取られて、それに伴って支払いも激減する事に目が行ってないのです。
確かに、リネン代金とか光熱費など締め日が有るモノは、絞めてから請求書を送り、その月の晦日とか翌月の10日とかに遅れて支払うので、その影響がまだ出てこないのですが、今月からは、お客様が半減した影響が出ます。
この現象は言いかえれば、客様が戻って来て売り上げが戻って来ても、支払金額は暇の時のままだと言う事です。
それでは、お客様が半減したラブホテルはどうしたら良いでしょうか?
そんな時は、部屋が半分しか無かったと思うのです。(本当に閉めてはいけません)
そうすれば、スタッフもそれ程たくさん置く必要は有りません。
そうして、一時的に経営規模を縮小するのです。
繰り返しますが、このパンデミックの経済破壊では、
何をやろうと、例え大幅に値下げをしようとも、集客量の向上は出来ません。
でも、そんな酷い社会状況の中でも、ラブホテルに来る事の出来る人たちは居るのです。
その方々の為に、しっかりと準備しておけば、半分とは言っても売り上がります。
経費の多くは、お客様の入り方に左右される変動経費です。
トイレットペーパーもコンドームも半分しか減りません。
ボイラーもそれ程動きませんし、エアコンも同様です。
ですから、パニ食っている社長には
① 今月辺りから支払い経費の多くが減額されます。
② 人件費や募集費も下がります。
③ 施設が半減したと仮定して、(本当に閉めてはいけません)
④ 無駄の無い経営を心掛けて、(手を空けて居る様なスタッフを置かず)
⑤ 居ない魚に糸を垂らすようなことを慎んで(余計なキャンペーンなど張らず)
頂くように指導しました。
ただ、それだけではもったいないので、此のヒマな内に、日頃は忙しくて手の回らなかったところを良く磨いて、壊れている所も直しておきましょうね。
「忙しい時は稼ぐ!暇な時は磨く!」
を忘れないでくださいとも指導しました。
この社長は、この話を聞いて「入りが半減すれば、出も半減する部分が大きい」と理解が進み、この際は「赤字にさえならなきゃ良い」と腹を括った様で、表情に余裕が出てきました。
残念ながらスタッフは減りましたが、〔お客が減ったんだから、客室も減ったと思って〕スタッフも無理に募集する事無く、結果としてコロナ禍を乗り切ることに成功しました。
これに気が付けず、コロナの露と消えたラブホテルも多いと聞いています。
現在は、コロナ禍前の8割以上に業績も回復して、徐々にスタッフも増やしてきて、元の賑わいを取り戻しつつあります。
ラブホテル・レジャーホテル経営の専門コンサルタント(株)スパイラルの平田です。
今日は、ラブホテルも例外ではいられなかった「コロナ禍」についてお話します。
宿泊業界にも最悪だった「コロナ禍」も見方をちゃんとしてないと問題が起きるので要注意なのです。
では、始まり、始まり~
とある、関西の観光周辺に位置するラブホテルの社長様から、
「コロナの流緊急事態宣言が発出された途端に、
お客様が激減した。」
との相談です。
直ぐにホテルに伺って、パニ食っている社長から詳しいお話を伺うと、
「コロナウィルスとやらの流行が始まってまだ2ケ月なのに、お客様が激減してしまった。」
「このままでは倒産してしまう。
直ぐに効果の出る集客改善対策は無いだろうか?」
との緊急なご相談でした。
平田は、ラブホテルと言う事業は、不況にも対応可能な事業だと思っていましたが、このコロナの様なパンデミックの影響はすごいものでしたから、この社長の様に慌てふためいた方も多かったと思います。
でも、ここは一歩引いて、慌てず落ち着いて考えてみる事が肝心です。
なので、平田は顔色が変わってしまった社長に、幾つかの質問をしました。
平田「来客が激減したと言われましたが、具体的にはどの位減りましたか?」
社長「もう、ばったりダメで、半分だね。ガラガラですよ。」
平田「だと言う事は、リネン代金とかアメニティ等の消耗品代金、ガス水道の光熱費なんかも半減したでしょう?」
社長「それは同じだね。だから金が苦しいんだよ。」
平田「そんなはずは有りませんよ。よく調べてますか?」
社長「リネン代金とか、消耗品も光熱費も、締め日が有るから2カ月以上も前の料金を
払ってるから、全然変わらないんだよ。」
平田「ですよね。でも、そうすると今月からは、支払い金額が半減するのでは有りませんか?」
社長「あー、まぁ。そうですねぇ。あーそうかぁ。」
平田「そこまで暇になったら、スタッフのシフトも変わったんでしょう?」
社長「そうねぇ。だってやる事が無くなったからねぇ。」
平田「募集広告は、続けているんですか?」
社長「あー、先月から止めた。」
平田「でしょ!人件費も募集費も、今月はだいぶ減るんじゃないですか?」
社長「うん、募集費は今月から来ないねぇ。」
平田「辞めた人は居ないんですか?」
社長「居るよ。シフトが変わったら『それじゃ困るから他に行く』って言われてね。」
平田「と言う事は、社会保険とか雇用保険の負担もその分減りましたね。」
社長「まぁ、そうなるねぇ。」
平田「ちょっと整理しますが、そうすると、これからリネン代金も消耗品費も光熱費も半減するとか、募集費もなくなり、人件費が下がり、社会保険とか雇用保険の負担も減るって事を、今までご理解頂いてないのですか?」
社長「あぁまぁ、それよりお客が来ないのが大変で・・・」
平田「それは分かります。
分かりますが『魚が居ない池で釣りをしても無駄』です。
この社長は、目の前の半減した集客の惨状に気を取られて、それに伴って支払いも激減する事に目が行ってないのです。
確かに、リネン代金とか光熱費など締め日が有るモノは、絞めてから請求書を送り、その月の晦日とか翌月の10日とかに遅れて支払うので、その影響がまだ出てこないのですが、今月からは、お客様が半減した影響が出ます。
この現象は言いかえれば、客様が戻って来て売り上げが戻って来ても、支払金額は暇の時のままだと言う事です。
それでは、お客様が半減したラブホテルはどうしたら良いでしょうか?
そんな時は、部屋が半分しか無かったと思うのです。(本当に閉めてはいけません)
そうすれば、スタッフもそれ程たくさん置く必要は有りません。
そうして、一時的に経営規模を縮小するのです。
繰り返しますが、このパンデミックの経済破壊では、
何をやろうと、例え大幅に値下げをしようとも、集客量の向上は出来ません。
でも、そんな酷い社会状況の中でも、ラブホテルに来る事の出来る人たちは居るのです。
その方々の為に、しっかりと準備しておけば、半分とは言っても売り上がります。
経費の多くは、お客様の入り方に左右される変動経費です。
トイレットペーパーもコンドームも半分しか減りません。
ボイラーもそれ程動きませんし、エアコンも同様です。
ですから、パニ食っている社長には
① 今月辺りから支払い経費の多くが減額されます。
② 人件費や募集費も下がります。
③ 施設が半減したと仮定して、(本当に閉めてはいけません)
④ 無駄の無い経営を心掛けて、(手を空けて居る様なスタッフを置かず)
⑤ 居ない魚に糸を垂らすようなことを慎んで(余計なキャンペーンなど張らず)
頂くように指導しました。
ただ、それだけではもったいないので、此のヒマな内に、日頃は忙しくて手の回らなかったところを良く磨いて、壊れている所も直しておきましょうね。
「忙しい時は稼ぐ!暇な時は磨く!」
を忘れないでくださいとも指導しました。
この社長は、この話を聞いて「入りが半減すれば、出も半減する部分が大きい」と理解が進み、この際は「赤字にさえならなきゃ良い」と腹を括った様で、表情に余裕が出てきました。
残念ながらスタッフは減りましたが、〔お客が減ったんだから、客室も減ったと思って〕スタッフも無理に募集する事無く、結果としてコロナ禍を乗り切ることに成功しました。
これに気が付けず、コロナの露と消えたラブホテルも多いと聞いています。
現在は、コロナ禍前の8割以上に業績も回復して、徐々にスタッフも増やしてきて、元の賑わいを取り戻しつつあります。